せっかく企業から頂いた内定辞退するのは 本当に心苦しいですよね…!ある程度仕方がない事とは言え、精神的ストレスは非常に大きいです。

少しでも就活生の負担を減らせるよう、知っておかなければならないことと最低限のマナーをまとめたので、参考にしてみてください!

内定承諾後の辞退は可能なのか

本来であれば「入社の意思がある」ということを前提に出す内定承諾書。内定承諾書を提出してしまった後でも辞退することはできるのでしょうか?

結論から言うと「内定承諾後でも辞退することは可能」です。

内定承諾書とは入社を約束する気持ちを表す書類ですが、実は実質的な法的拘束力はありません。これは憲法22条における「職業選択の自由」に該当するためです。

憲法22条では、「職業選択の自由」を以下の通り保障しています。 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

しかし注意しなければならないのは 事実上は問題ないとしても、採用活動に大きな手間やコストをかけている企業からすると 内定承諾後の辞退は非常に印象が悪い ということです。

例えていうなら、 「好きです」と告白されて時間をかけて悩んでOKしたのに、付き合った次の日に 「ごめん、ほかにも何人かに告白していて、別の人からOKもらったからやっぱり別れよう!」と言われることと同じです。 …最悪ですね(笑)

就活は新卒で就職先を決める人が多いため、 ある程度保険をかけなければなりなりません。

一方で、恋愛はフリーの期間があっても良いという観点からすると、就活と恋愛は前提が少し違います。

しかしながら、振られる(承諾書を取り消される)方の気持ちは一緒ではないかと思います…!

さて、内定承諾書を取り消される側の怒りや悲しみが垣間見えたところで、話の軸を就活に戻していきましょう。

内定承諾書の取り消しは可能ですが、 原則としては承諾書を提出した企業に就職するのが礼儀です。

取り消せるからと言っていくつもの企業 に承諾書を提出することは当然しないようにし、行く気がない企業は必ず承諾書を出す前に内定を辞退しましょう

そして本当にどうしようもない時のみ、内定承諾書の取り消しをしましょう。

内定承諾後の辞退は期限に注意!

内定承諾書の取り消しは入社日の2週間前までが締め切りです。

これは、民法第627条1項により、承諾書取り消しが有効になるのに2週間かかるとされているためです。

<民法627条1項> 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

ただ、内定承諾書を取り消すと企業側は ・他の人を採用するためにまた動かなければならない ・受け入れの準備が無駄になることが多い ので、期限にこだわらずに取り消すことが決まったらすぐに連絡をするようにしましょう!

内定を辞退したところ 「お茶をかけられた」 「土下座を強要された」 などの噂を耳にすることもあり、なかなか連絡する勇気が出ないかもしれませんが、連絡が早いに越したことは無いので急ぎましょう。

また、こんな考えをする人はいないとは思いますが、 「どうせ今後は関りがない企業だから」 とマナーの悪い態度をとると、どこかで情報が回って社会人になった後に悪い印象を持たれることもあるかもしれません。

ただそれ以前に、これから社会人として生活していく人間の行動としてNGなので、絶対にやめましょう…!

大切なのは誠意のある謝罪

先ほども説明した通り、内定承諾書は本来「内定を承諾し、辞退しない」ことを約束する誓約書です。

内定承諾書の取り消しは約束を破る非常識な行為であるため、きちんと誠意を示して謝罪をしなければなりません

いくら学生に企業選択の自由があるといっても、企業側に大きな迷惑が掛かっている事だけは忘れないようにしましょう。

また、誠実な態度を示すうえで大切なものの要素として、「マナー」と「言葉遣い(敬語)」があります。

どれだけ気持ちに誠意があっても、マナーや言葉遣いが不適切だと、その誠意きちんと伝わりません。

正しい作法が分からなかったり言葉遣いに自信がない時は、事前に調べておくようにしましょう。

マナーや言葉遣いについては、以下の記事を参考にしてみてください!

【就活生は知らなきゃ損!?企業が重視する面接でのマナー!】

面接の前に身につけておこう!~言葉遣いについて~

連絡は電話と手紙

内定承諾後に辞退する際はまず電話で連絡し、その後に手紙を送りましょう

企業が内定を出すことは自社のこれからを担う人間を選ぶこと、そして就活生が内定を承諾することは就活生の人生に関わることです。

このように双方にとって「内定」は非常に重大なことであるため、メールで連絡を済ませることがないようにしてください

また、内定を受ける約束をしてから辞退するという非常識なことをしているため、電話で連絡をした後に手紙でおわび状を送り、きちんと謝罪の気持ちを伝えましょう。

もし何度電話しても採用担当者に繋がらなかった場合は、何度か連絡しても繋がらなかったという旨の文を入れたメールを送って連絡しましょう。

ちなみに、採用担当者への連絡は営業時間内にすることが原則です。

一般的な会社の営業時間は8時から18時だそうですが、企業によって異なる場合も多いため事前に確認しておきましょう!

更に相手の都合を考慮するのであれば、 ・始業から30分後~昼休憩前 ・昼休憩から終業1時間前 の時間帯に電話をすることが望ましいです! 上記以外の時間は、担当者が忙しい可能性が高いためです。

電話と手紙の例文

「マナーを守って内定を辞退したいけど、言葉遣いや言い回しに自信がない…」 「一般的にどんな流れで会話が進むのか事前に把握しておきたい!」 という人のために、電話で内定承諾を辞退するときの会話例をご紹介します!

少し知っておくだけでも、いざ電話した時に焦る心配を減らすことが出来るため、参考にしてみてください。

学生:「お世話になっております。先日内定を承諾させていただきました、○○大学○○学部の〇〇〇〇(名前)と申します。人事の〇〇様はいらしゃいますか。」

人事:「はい、私です」 学生:「お忙しいところ恐れ入ります。只今お時間をいただいてもよろしいでしょうか。」

人事:「ええ、大丈夫ですよ」 学生:「ありがとうございます。大変心苦しいのですが、入社を辞退させていただきたくご連絡致しました。内定承諾後のご連絡となり、ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません。」

人事:「そうですか…。辞退の理由を伺ってもよろしいでしょうか。」

学生:「はい、御社への入社を決意しておりましたが、並行して選考が進んでいた会社に内定をいただきました。再度自身の適性を考え悩んだ末、そちらの企業にご縁を感じ、このような決断となりました。大変申し訳ございません。」

人事:「そうですか。大変残念です。」

学生:「本来であれば直接お伝えすべきことでしたが、取り急ぎお電話でご連絡させていただきました。すぐに御社に直接お詫びに伺わせていただきます。」

人事:「いえ、来社いただかなくも結構です。頑張ってくださいね。」 学生:「お心遣いありがとうございます。この度は、多大なるご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。それでは、失礼致します。」

例文には載せませんでしたが、 「うちを第一志望だと言っていましたよね?」 などと言われることもあります。

辞退理由は聞かれない限り伝える必要はありませんが、聞かれる確率はかなり高いのできちんとした理由を用意しておきましょう

しかしあまりにもしつこく質問されるようであれば、本来就活生と企業は対等であるため 「これ以上の回答は控えさせてください」と言ってしまいましょう!

また、来社を求められた際には、きちんと謝りに行きましょう。 次に、後日送るお詫び状の例文を紹介します。

拝啓 万葉の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 この度は、採用内定のご連絡を頂き、誠にありがとうございました。

先日、お電話でお伝えさせていただきました通り、自身の適性や将来について熟慮しました結果、誠に勝手ではございますが、貴社の内定を辞退させていただきたく存じます。

貴重なお時間を割いて選考をしていただいたにも関わらず、内定を辞退させていただくのは、心苦しい限りですが、何卒ご容赦ください。

就職活動を通して、大変お世話になりましたことを心より感謝申し上げます。 末筆ながら、貴社のますますのご発展並びにご多幸をお祈り申し上げます。

敬具 令和◯年◯月◯日 ○○大学○○学部 〇〇〇〇(名前)

字は丁寧に、そして気持ちを込めて書きましょう。 文頭の「万葉の候」は5月に使う時候の挨拶です。 それぞれの月の時候の挨拶を下に載せるので、自分が手紙を出す時期に合わせて挨拶を選んでください!

1月松の内も明け
2月立春の候
3月薫風の折
4月春風の候
5月万葉の候
6月入梅の折
7月盛夏の候
8月残暑厳しき折
9月秋晴の候
10月秀麗のみぎり
11月暮秋の折
12月師走の候

「今更言われても困る」「損害賠償を払え」と言われたら?

企業も手間とコストをかけて自社の未来のために採用活動をしてきているため、 「今更辞退すると言われても無理だよ」などと言われることもあるかもしれません。

しかし、就活生には企業選択の自由があります。言いくるめられないように、 何を言われても自身の意思を突き通す姿勢でいましょう

勿論、非常識なことをしているのはこちらなので誠意をもって謝るスタンスを崩してはいけませんが、法律上認められていることをしているため、譲歩する必要はありません。

また、内定の辞退で損害賠償を請求すると言って内定辞退の撤回を迫られたり、内定辞退による入社前研修の損害が発生した等という理由で損害賠償を請求されることもあったとしても、法律上支払いの義務は無いので安心してください。

まとめ

自分を見込んで内定をくれた企業に対して内定承諾後の辞退をするのは、本当に心苦しいですよね…!

私もできればこういった連絡はなるべくならしたくないなと感じてしまいました。ただ、この後ろめたさに負けて自分の進路で妥協するのはもったいないです!!

せっかく内定をいただけるほど努力してきたのですから、最後まで自分の進路にこだわりましょう!

皆さんが自分の納得できる素敵な進路への一歩が踏み出せることを願っています。